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幼稚園・保育所の設計・計画を中心に、人間と環境の関わりについて研究しています。
by fujitalab


日本保育学会57回大会「幼児教育の公共政策とその課題」メモ

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佐藤学×柴崎正行

●柴崎T
教育要領の変更:福祉→サービスをする場に。
 ↓
すなわち保育所→サービスをする、預けやすい場に(本当に良いのか?)

役人、研究者→どんな状況か現場で学ぶことが必要

夜遅くまでしなくてはいけない仕事(保護者)→働く人に対応する
保育者の引継ぎ→幼児と関わりを考慮せず、時間による三交代(問題あり)

駅型保育の限界→4・5歳児の走り回るスペースが足りない

親の働きやすさのみを重視→子どものことを考えていない。しかも少子化は止まっていない→施策は失敗

幼稚園→サポート保育(預かりは言葉が悪い)→誰がするのか?→先生以外が良い(先生の疲れがたまるため)

一元化
・人事交流のつもりがあるかないかで、変わってくる。
→ない場合は、移動したときに自分が合わないことを相手のせいにする

○佐藤T
廃園→園長などに知らされていない
堺市→公立の幼稚園全て廃園→そのうち全国化する。保育所も同じ
なぜ?→公立を持っている自治体ほど赤字

公立保育所の民営化→何が問題になるか
私立もそれぞれ危機、公立-私立がバッティングしている

責任→サービスの論理→親・地域・社会・国

16時間保育→子を寝てる間に引き取って、寝てる間に預ける→クリーニングに服を預けるように子どもを預ける(子どもは親を忘れていない、が、もっと愛情を注ぐべき)

サービス競争
行政、制度の責任→小さく、個人の責任→大きく(個人は強くないのでどんどん負荷がかかる)

年収400万以下→154万(教育費)
年収1000万以上→226万(教育費)
その割合は1.7倍以上
低所得者層は働かなくてはいけないため長時間保育に預ける→負担が低所得者層にどんどんかかる

アメリカのスラム
→一人で90人の子どもを見る→NoWay(なんもできない)

自立心を持つたくましい子どもとうたう保育→自己決定、飯の時間も自由
先生5人、0~2歳児200人
先生はコーナーに張り付き、来た子供だけを相手する
→しかし、ほっといたら子どもは育たない

この三つをどう統合するか?
・キンダーガーテン:遊び中心+自然
・託児所(ナーサリースクール):保健+安全+ケア
・プレスクール:小学校の準備として


幼保一元化→保育一元化
・公立の幼稚園を中心に地域をまとめていかないといけない→そうしないと全部がつぶれていく。
民間依存なら補助をきちんとする→公共の施策として関わらなくては×

幼稚園200人は多い→30~50人が適当では?→行政的にサポートしなくては×

スウェーデン:金がないときほど教育と養護に捻出
税金→投資として考える
財政難、親の多様なニーズといった言葉は危ない

保育士が専門化していない。
→大学、行政でケア

地域でやってもらいたい→市民集会→全ての議員の党派を集めて提案・話し合い

○2人の対談

1:
廃止や民営化の情報→現場が知ろうとしているか?
御上思想:誰かが守ってくれる、誰かが考えてくれる→しかし、今は守ってくれないし、考えてくれない。
まず意識を変えなくては×→あらゆる角度から分析してみる→行政に対等な立場でどんどん働きかけるべき(子どもを育てる責任は地域にあるため)

養成校:政策的なことも学べるように。
 ↓
公立幼稚園がつぶされる→30人学級が実現している自治体こそ金銭的に赤字

学校→幼稚園だけでなく全体的に非常勤だらけ

公-私:幼・保、問わず学習会をして欲しい。



自己決定、自己責任

経費と園児の人数(人数少ない)

何のために○○するのか?
→一園の問題を全体の問題として捉えなくては×
公-私:幼稚園、保育園を超えて地域で連携すべき

地域のコミュニティ
イタリア@レッジョエミリア市
・過去と未来に投資している→幼児教育、歴史の保存

現在は一般財源→どんなものに使用しても良い
・教育税、○○税といった目的税を○%上乗せしても良いのでは?
・例えば住民一人当たり1000円としても良い。


教育は何を保障するところか?
・思い切り走り回れる?
→明確でないと票にならない→子どもの尊厳、権利
一人残らず学ぶ権利を保障しなくてはいけない。全ての学校に

結婚
→1/3は離婚、1/3は結婚・離婚を繰り返す、1/3は結婚しない
こんな状況なので連帯の中で育てる→地域の子として

どうしたら子どもを安心して育てられるか?
食事:できるだけ小さいころに経験しておかないと

調理室なくても良い→保育じゃなくて飼育では?

専門性をもっと打ち立てる
→サービス→相手のニーズに答える
by fujitalab | 2005-01-08 18:05 | HPの覚書
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